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境内に咲く花たち

 年末から咲き始めた蝋梅(ろうばい)の甘い香りが境内に満ちる一月に地面を割って水仙の芽が顔を出し始め、節分を過ぎれば紅梅白梅の花芽が膨らみ、満開になる三月には小さな花が群生した沈丁花や色々な椿が咲き始める。冬を越して赤く色付いた楠の葉が風に吹かれ、カサカサと乾いた音で舞い落ちる頃、凛として冬空に耐えていたモミジ等の裸木は芽吹きに具えて地中の養分を吸い上げ、その木肌がほんのりと緑に色付いてその枝先に命が輝き、少しずつ広がっていく小さな柔らかい若葉は、暖かな太陽を浴びて伸びをする赤ん坊の手のように見える。

蝋梅 水仙 紅梅 沈丁花 アイリス
太郎冠者 椿 椿 椿 白椿
白椿 黒椿 椿 モミジの新芽 もみじ


春の陽に照らされた境内は柔らかい香りに包まれ、一斉に芽吹きを始める四月になれば、境内は圧倒されるような木々の生命が満ち溢れ、小手毬(こでまり)を始め色々な花が競うように咲き出してくる。葉よりも先に黄色の小さな花をつける山茱萸(さんしゅゆ)や、紅紫の花蘇芳(はなずおう)、ふっくらとした蕾がかわいい木瓜(ボケ)、親指半分ほどの侘助椿が可憐な花をつける頃には、遠慮がちにうつむいて咲く鈴蘭水仙も岩陰で風にそよいでいる。

境内 境内 新緑 山茱萸 花ずおう
花ずおう 木瓜 曙 侘助椿 すずらん水仙


艶やかさを競った大輪の牡丹が、雨に打たれて花びらを散らせば、霧島・久留米・平戸といったツツジに続いて皐が花を結んで蝶を誘う五月を迎える。一雨過ぎれば紫蘭の花に一滴の滴が輝き、洗われた若葉の緑がすがすがしい。

牡丹 牡丹 つつじ つつじ 紫蘭
山ツツジ 仙栽 こでまり しゃくなげ 赤つつじ


蛍袋が釣鐘形の花をつけ、雨に誘われて鮮やかな青色をした萼紫陽花が木陰に開く六月を過ぎれば、花の終わった木から梅雨の合間の整枝と刈り込みに追われ、境内は夏の準備に忙しくなる。

ホタルブクロ 蕚紫陽花 山紫陽花 あじさい シャガ


早朝よりクマゼミの鳴き声が喧しい夏の日は、強い陽射しを遮る木陰を通る涼風が心地好く墓参の人を迎えてくれる。百日紅の花も散って朝夕の水遣りに追われた夏が終わり、石蕗(つわぶき)の花芽が頭をもたげる十月に入れば急ぎ足で秋がやって来る。

百日紅白 百日紅赤 夏の仙栽 茶の木 夏の境内

 

 初冬の境内に夕暮れの訪れは早く、爽やかな緑陰を与えてくれたモミジも真っ赤に紅葉して、澄んだ青空に映える黄色の銀杏や欅と艶やかさを競い始め、やがて木枯らしが始まると境内は紅や黄色の落ち葉で埋まる。

金木犀 ツワブキ シュウメイ菊 モミジの紅葉 銀杏の黄葉
モミジ 落ち葉 落葉 さざんか ハナミズキ


蝋梅の蕾が再び膨らむ頃、冬空に立つ裸木は寒風に耐えて静寂の中で春の訪れを静かに待っているようだ。

モミジの種 ツワブキの種 裸木 なんてん 蝋梅


境内にある木々たちは、四季折々に花の美を競い、落葉樹も新緑や紅葉そして裸木と、姿を変えて月蔵寺を訪れる人の目を楽しませてくれる。